ゲイサポ掲示板にプロレスラーがいたんだよ。彼はサポートを募集していてお金に困っているようだった。そんな彼を交渉の末に僕が買った形なんだ。
僕もプロレスには少々知識があって、ムキムキな男たちがリング上でガンガンやり合う姿は好きなんだ。あ、別に性癖とは関係なく娯楽としてね。
子供の頃はプロレスラーになりたくて体を鍛えていたんだけど、高校で柔道部に入った時に自分がゲイであることに気づいてね。後輩と寝技の特訓なんかをやっていると何だかムラムラ来るようになってしまったんだ。さすがにそれはまずいっしょ？僕が格闘技を断念した理由がそれ。それからは見て楽しむ専門になった。
だから「プロレスラーにはゲイが多い。なぜなら男同士で肌を合わせるからだ」なんて単純な論理で言われたりするけど、それが原因で格闘技ができなくなった僕からしてみれば「何言ってんだ？」だよ。
で、彼と会った時は、あのプロレスラーに似ているなあとは思ったけど、話している内に本人だとわかった。プロレスラ―と言ってもピンキリだけど、ファンならたぶん知っている中堅レスラーと言っておこう。
彼曰く、ファイトマネーだけではなかなか食っていけなくて、他のレスラーも皆アルバイトはしている。自分にとってのアルバイトはゲイサポ掲示板だと言っていた。彼くらいの立場になってもまだ生活ができないとはプロレスラーも厳しい仕事なんだな。
ただ、ノンケなんだろうなと思ったね。前述通り、密着格闘技はゲイだと厳しいものがある。実際にベッドの中で彼は僕をまるで女の子を扱うようにかわいがってくれたけど、全然勃起してこない彼の極太チンコを見ながらそう思ったんだ。お金のために僕のようなゲイの相手をしているんだなあって。
だが「いや、僕はゲイですよ？」と彼はあっさり僕の推理を否定したんだ。
「レスラー相手にいちいち勃起してられないですよ。レスラーは男でも女でもないレスラーと言う人種だと思っていますから」
むむ、これこそまさしく「プロ」レスラーだ。だが、それだと彼が僕相手に勃起しなかった理由がわからない。
「お兄さん、格闘技やってたでしょ？筋肉の付き方見ればわかりますよ。格闘技者だとわかったら体がもう反応しないようにできてるもんでね」
なるほど。ちょっと不摂生でもして筋肉落とすか・・・。
